2011年3月30日水曜日

研究概要

私たちは「声優」をテーマに卒業論文を執筆しました。

今日、アニメーション産業の研究では著作権を保有する製作委員会や「絵」の制作を行うアニメ制作会社が注目されてきました。もちろん、これらの企業がアニメーション製作に必要不可欠なのは言うまでもありません。しかし実際にアニメが視聴者の目に触れるまでには「音声」の制作も必要なのです。

そこで私たちは今まで経営学の調査対象としては焦点となってこなかった、音響制作会社や声優プロダクションといった「音声」を担当する企業に焦点を当てました。

声優プロダクション等、業界関係者へのたび重なるインタビューで明らかになった、声優プロダクション間で同業者に仕事をわたす「紹介」という慣行。
この「紹介」をキーワードに、声優業界の成立と発展をビジネスシステムの枠組みで描きました。

また、このブログでは私たちの研究の過程を綴っております。
完成した卒業論文を見ただけではわからない、挫折や周囲の協力について
書かれています。


井上達彦ゼミナール7期生 圷・好村

2011年1月25日火曜日

卒業論文完成!

ついに…

私たちの卒業論文が完成しました!

12月の後半から今日とういう日まで、本と資料とパソコンにまみれっぱなしでした。
今年ばかりは落ち着いて年が越せたものではありませんでしたよ(笑)

年末年始はアウトラインを書く作業にあたりました。
どんな内容を、どの理論を用いて、いかなる順番で説明すれば、魅力的になるか、作戦を練る作業です。(箇条書きにして、この段階からかなり詳しく書く必要がありました)

その後、1月の2週目頭から執筆を開始しました。
そして、最終的には「声優プロダクションが顧客である音響制作会社に対して他社の声優でも紹介する」という現象を「事業システム」の理論を用いて書き上げたのでした。
(詳細は完成版をご覧ください^^
この形に固まるまでには、ゼミ生同士でのワードのコメント機能を使った細かいチェックや、院生との理論や構成に関する相談、先生とのメールや対面でのアドバイスなど、周りの方々の協力が欠かせませんでした。

つくづく思うのですが、今回は他のチームとの情報共有によって助けられました。
先生や院生を含むゼミのメンバー皆が、どのチームにどんなアドバイスをしたか、メーリングリストを使って共有したのです。
これはとても勉強になりました。

そして、一緒に作り上げていっている感じがたまらなく楽しかった。
私たちが困っていたら別の誰かが力を貸してくれたり、
自分たちのアドバイスが誰かの作品を良くしたり。
とめどない新着メールの嵐(一日何十通も受信するのです)から、このゼミの一体感を感じられました。


そんなこんなで出来上がった私たちの卒業論文。
そもそも、声優業界を経営学の視点で研究すること自体、前例なし。
寄り道して、引き返して、途中で迷って、八方塞がりになることもありました。
そんな時、周囲の方々の協力があったからこそ、ここまでたどり着けました。

インタビューに応えてくださった皆様(お会いできて本当に良かった!)
業界の方へ会わせてくださった皆様(ご協力なしでは成し得ませんでした)
外部の目線からアドバイスをくださった山下先生(大変勉強になりました)
アルバイトのシフトを変わってくれた皆様(お世話になりました)
見守ってくれた友達や家族(支えられました)
そして、
井上先生、院生の方々、先輩・後輩・同期の皆様に
本当に心から、感謝申し上げます。


井上達彦ゼミナール声優研究チーム
圷 好村
20111

2010年12月17日金曜日

先生との相談

こんにちは。好村です。
12/17は論文化に向けた先生との相談日でした。
他にもたくさん先生に見てもらいたいチームがいる中、
都合してくれたゼミ生に感謝です。

さて、今回お話してきたのは方向性の決定です。
(他のチームは方向性くらいは決まっているみたい。焦ります・・・)

迷っている方向性は2つ。
①音響制作会社も持っているプロダクションとそうでないプロダクションのパフォーマンスの違いとその原因を研究する
②なぜ紹介が行われるのか、紹介によって業界が受けるメリットはなにかを研究する
です。
①は確かに、音響制作会社さんからのお話を聞いて「おもしろそう!」と期待が高まっていました。けれど、夏に作った声優の作品出演状況をまとめたデータベースからでは作品のパフォーマンス(売上、評価、影響力など)がわからない。書籍からもインターネットからもデータは得られない。せっかく長い時間かけてつくったデータベースだけど、使わないことを選びました。
長かった打ち込みの時間が走馬灯のように目の前をよぎります・・・・・・(溜息)

ここでくじけてはいけません!考えるべきは、前進!
そう、私たちがするべきは
②「なぜ紹介が行われるのか、紹介によって業界が受けるメリットはなにか」
これを明らかにすることです。
他に同業他社と協力して業界全体にメリットを与えている研究は無いものか、先行研究を探しています。
先行研究で使われている理論にあてはめたとき、私たちの研究から新しいことが言えないか。読んでは考え、読んでは考えの繰り返しです。
そういえば、10月ごろに先生から紹介を受けた「金型産業の仲間型取引ネットワークの研究」。あれって、今使えないかな。そうしたら、サービス業の産業集積の研究として書けるかもしれない。

それでは!これから二人で図書館へ行ってきます!

2010年11月26日金曜日

外部の目線

こんにちは。好村です。
今日は青山学院大学の山下先生に研究を見ていただきました。
山下先生は井上先生と同じく経営組織論を研究していらっしゃる方です。
映画産業に詳しく、優れた作品を生むためにプロデューサーや制作者等がいかに結びつきながら関わっているかなどを研究してらっしゃいます。
声優業界も映画産業と同じコンテンツ産業ということで似通ったところがあるので、専門的なアドバイスを頂きたいと思い、見ていただきました。

結果は・・・
不完全燃焼。・・・悔しいです。

だって、発表の途中で「ストップ」が入ったんですよ。
「このままの発表でいいの?」って。
息が詰まりました。

失敗の原因は発表の最初にどこを見てほしくて、どういったフィードバックがほしいかを示さなかったこと。いきなりわかったことを発表し始めては、聞き手は何をすればいいか分からない。
振り返ってみれば、そもそも「どんなフィードバックがほしいのか」をわかっていなかったな。

実のところ、発表内容には「迷い」がありました。
近頃焦点になって来ていた(井上ゼミの研究室で注目されている分野だったので)
「声優プロダクションは担当範囲の違いによってパフォーマンスに違いがあるのか」
という疑問。
今回はこの疑問には深く触れず、
「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」
という内容を中心に発表しました。
一つ目の理由は、まず前者にする場合「パフォーマンスの違い」が明確に示せなかったから。つまりデータ不足。作品の売上やランキング等のデータがそろわなかったり、それらの信ぴょう性が疑問だったからです。
二つ目の理由は、後者は、進捗報告会でのゼミ生の反応がよかった内容だったから。
でもこれって、問いが良かっただけで、仮説はそうではなかったんですよね。今思えば。

調査スタイルとしてフィールドワークを積極的に用いる山下先生からは、インタビューでの質問の仕方を、 フィードバックの仕方からうかがい知ることができました。
質問者と発表者の間で問答を繰り返しながら、真相を探っていく。次々と質問を繰り返しながら、時々鋭く具体的な質問をなさっていたのが印象的でした。

反省は今後に活かして、今できることをやりきろうと思います!

※フィールドワークとは
研究対象の現場に赴き、インタビューやアンケート採取、資料収集などを通して調査するスタイルのこと。井上ゼミもおなじみの調査手法です。


2010年11月20日土曜日

イベント参戦!

こんにちは、圷です。

先輩の知人に声優さんと親しい人がいると発覚。どうにかして 声優さんとコンタクトとれないかお願いしてみたら
「インタビューとなると、事務所通して、お金発生することになってしまうかも。でも会わせることならできるかも」と言っていただけて

なんと今日、 その声優さんが出演するイベントを見学させていただきました !
そしてなんとなんと、イベント終了後、楽屋にお邪魔させていただきました!! 舞台裏!

結局、インタビューさせてはいただけなかったものの「いい論文書いてね!」と激励していただきました!本当にこの研究をやっていて良かった。

2010年11月5日金曜日

インタビュー対象の拡大

こんにちは。好村です。
今日は音響制作会社にインタビューを行ってきました。

その経緯をお話しますね。
今まで私たちは声優プロダクションを中心に調査してきていました。
そこで、客観的な視点もほしいと思い、その顧客に当たる音響制作会社にも伺ったというわけです。
前回の大手プロダクションへのインタビューで特に興味がわいた
・「担当範囲」のお話
(どこまでが自社内の仕事でどこからを社外に委託するか)
・プロダクション同士で声優を推薦しあうという「紹介」のお話
これらのことを音響制作会社の方はどう考えているのでしょう。

音響制作会社へのアポとりは今までより時間がかかりました。
声優プロダクション同様にメールや電話でアポをとるも、答えていただけず。そもそも会社の方にとって私たちへの協力はまさにボランティア。繁忙期なんて相手にできなくて当然です。(クリスマス特番制作などで忙しい時期のようでした)
とある会社から「そういうのは音声連に」というアドバイスをいただけたので、音声連(=音声事業者連盟)という業界の運営を行う組織に問い合わせしました。そして、音声連の方に仲介をしていただいて、インタビューに応えてくださる方からの返答を待つことになりました。

「仲介はうまくいっているのかな。交渉中かな。これでダメだったら次、どうしよう。」

ちょっとした期間が、心許なく、不安でした。
そしてついに1社、インタビューを受けて下さる方が見つかりました。
(音声連のN様、お答えくださったN様、本当にありがとうございます!)
晴れて実現した今日のインタビューでお聞きしたのは
・担当範囲が異なる声優プロダクション間でパフォーマンス(業績や影響力など)の違いはあるのか
・音響制作の仕事の詳細
・どのような声優さん、プロダクションさんと仕事がしやすいか、など
今回伺ったのは声優プロダクションと関連会社の関係にある音響制作会社さんでした。
音響制作会社とプロダクションが関連会社であることのメリットは、関連プロダクションの声優を起用した場合、「予算が浮く」ことと、「スケジュールが組みやすい」ことらしいです。
興味がわいたのは、「それでも関連プロダクションの声優ばかりを使わない」という点。
なぜでしょう。うーん、気になるところです。


【おまけ】
研究づくめの私たちですが、
インタビューの際にはお土産を買うことをささやかな楽しみにしています。
あるときは早稲田名物「早稲田クッキー」
あるときは「いちごチーズケーキ」
あるときは坂角の「海老せんべい」
お土産ショップやデパ地下をウロウロ…
(せっかくお時間を割いてくださる方々へのお礼として大切ですもんね)

2010年10月29日金曜日

大手プロダクションに突撃!

こんにちは、圷です。
老舗プロダクションへのインタビューが実現しました!嬉しい!
私の大好きな声優さんが所属する事務所です。

インタビューの中で、実際に他プロダクションの声優の声質などを把握して、その知識をキャスティングに活かしていることが確認できました。
あと、自社がキャスティングするのに、「オーディションの手配、スケジュールをAプロさんだったり、Bプロさんだったりに聞いて調整して」と、自社の声優を使わないことが多々あることも!

しかし、このプロダクションは音響部門も持っており、声優プロダクションとしては異色。キャスティング権を持てるのは、音響部門を持っているからではないか?と思ったり。

音響制作会社とプロダクションの関係性や自社・他社の担当範囲(プロダクション業だけなのか、音響もやるのか)、というのが今回のポイントでしょうか。
自社でどの仕事を担当し、どの仕事を他社に委託するか、事業の担当範囲の違いによってプロダクションのパフォーマンス(業績や他社への影響力など)が異なるとしたら…

すごくおもしろい!

10/5にゼミ内で発表した「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」というポイントもおもしろいけれど、担当範囲の違いの方が今研究室内で行われている研究に近いし、興味深いかも。

ちなみにインタビュー後、事務所を出るときに大好きな声優さんを発見!!インタビューさせていただいた執行役員の方が私たちを紹介してくださって、なんと、お話させていただきました!!
なんか、もう、この研究やってて本当に、本当に良かった!!

2010年10月25日月曜日

進捗報告

こんにちは!好村です。
今日は定例ゼミで、研究の進捗報告を行ってきました。
前回からうってかわって、気分は上々です!(笑)

前回、私たちは声優事業者協議会の方からのメールを受け、
問い「なぜ声優業界では移籍を規制が(芸能界と比べて)厳しくないのか」
仮説「“声優の移籍”が業界全体にとってプラスに働いているからではないか」
という問い・仮説を白紙に戻しました。

そして、他に興味深い点がないかを過去集めた情報から探し回りました。
・インタビューでひっかかった所を思い出す。
・最初に手に入れた業界本を見返す。
こういうことをしながらウンウン考えました。

そこで、以前インタビューで声優プロダクションの代表取締役兼マネージャーの方が仰っていた「協力関係」という言葉を、ふと思い出したのです。
そういえば最初にインタビューに伺ったプロダクションの方も「自社の声優があいていないとき、他の人を推薦できることもあるし」と言ったように、仕事を紹介するとか言っていたような
さらに、よく思い出してみれば最初に読んだ業界本にはマネージャーは他社の声優も把握するというようなことが書かれていました。

これって、妙ではないですか?
だって、相手は同業他社、ビジネス上のライバルです。 協力するからにはなにか理由があるはず。

私たち、ひらめきました。
新しい『問い』と『仮説』です!
問い「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」
仮説「ライバル他社の声優でも紹介を行う声優プロダクションは音響制作会社から
“自社声優に限らず多くの声優を紹介してくれるプロダクション”として信頼され、
結果多く仕事を任されるようになることを期待しているから」

『仮説』については穴があるかもしれないけれど、ゼミ生の反応は良好でした(やった!)
どうやら『問い』がよかったみたい。
この調子!

【おまけ】
↓今回お世話になった声優業界について経営者の視点で描かれた書籍
 『声優白書』(松田咲實 オークラ出版)

 業界全体のことやプロダクション設立までの経緯などに加え
 マネージャー同士の会談も充実。
 読み物としてもおもしろかったです。

2010年10月18日月曜日

仮説検証

こんにちは。前回に引き続き好村です。

実はさきほど、
「本当にプロダクションは声優の移籍によってネットワークを構築・情報を入手できているのか」
「本当に“声優の移籍”は業界全体や各プロダクションにプラスに働いているのか」
これらの新しい仮説を確かめようと声優事業者協議会の方にメールを送信し、その返信を受け取りました。

そこには
「声優の移籍はプロダクションにとって身がちぎれるくらいにつらい事」
というような内容が。

メールをくださった声優事業者協議会の方、ご本人もプロダクションを経営してらっしゃるので この感覚は当事者のもの、ということ。本当に“声優の移籍”によって利益を被っているなら、 もっと前向きな返答であるはずですよね。
どうやら移籍は良い影響を生んでいないよう・・・
そもそも、この返答の様子からして、 これ以上移籍について深くインタビューするのが難しいことが分かりました。 これ以上この方向で研究を進めるのは厳しそうです。

うーん。新しい研究の焦点を見つけないと・・・。

2010年9月5日日曜日

仮説の構築@夏合宿

こんにちは。好村です。
本日は夏合宿でした。

今までのインタビュー内容や声優さんの作品出演状況をまとめたデータから分かったことをまとめ、先生に相談しに伺いました。
そしてついに、研究に光が射したのです!

相談では「移籍」が焦点に。
どうやら似たような現象、つまり企業間の移籍を研究した文献が存在する様なのです。

具体的には以下のような研究です。
専門的な研究者が企業間を移籍すると、業界内のネットワークが構築されます。すると、業界内で情報や技術の伝播が起こります。伝播した情報や技術はイノベーションを引き起こすので、業界全体にとって(もちろん、移籍された企業にとっても)プラスに働く、というのです。
「一般的にマイナスの印象がある移籍が、かえって業界全体にも各プロダクションにもプラスに働いているのではないか」

先の専門的な研究者の移籍に重ね合わせて考えると、専門的な研究者が声優、企業が声優プロダクションにあたります。声優が声優プロダクション間を移籍すると、声優プロダクションは「昔うちにいたあの声優」という感覚でネットワークを構築できる、と。 そして、業界の情報が手に入りやすくなるのではないでしょうか。そのように情報が巡ることで、なんらかのパフォーマンス(業界内の売り上げなど)に良い影響を与え、「声優の移籍」が業界全体にプラスに働いているのでは・・・?

このことを新しい問いにする場合、明確にしなくてはならないのが
「本当にプロダクションは声優の移籍によってネットワークを構築・情報を入手できているのか」
「本当に“声優の移籍”は業界全体や各プロダクションにプラスに働いているのか」
といった点ですね。

先行研究になりそうな文献の存在が心強いです。
このままうまくいくといいな。


【おまけ】
今年の夏合宿は女神湖のすぐそばのホテルで行われました。
部屋は綺麗だし、ご飯は美味しいし、会議室も充実していて最高でした。
↑女神湖
↑ホテルのディナー。コースでした。
毎年井上ゼミは宿泊施設にこだわります。
発表に必要なプロジェクターや電源、電波などの設備も超重要。
合宿担当者になった後輩たちが研究の傍ら、駆け回ってくれました。
感謝!

2010年8月20日金曜日

問いを求めて

こんにちは!好村です。
注目するポイントがイマイチ定まらないままインタビューの日を迎えてしまいました。
今回は、アニメから舞台の仕事まで幅広い業務を担当していらっしゃる声優プロダクションの代表取締役兼マネージャー の方へのインタビューでした。

お会いした日は外回りのお仕事であるというので、その方の訪問先近くの喫茶店でお話を伺いました。(ご多忙の中お会いいただいて感謝に尽きます)
お会いした感想はというと、
「楽しかった!」
代表取締役であると同時にマネージャー業もやられているということで、お話が活き活きしていて、「まだまだお話をお聞きしたい」と惹きつけられました。

主なインタビュー内容は前々回のインタビューから気になっていた 「声優の移籍」と「マネージャーの仕事」の詳細について。

「声優の移籍」は芸能界よりも比較的多いのか、その真相を確かめました。
すると、確かに声優界はいわゆる顔出し中心のタレント・歌手などの芸能界と比べ、移籍は多いようです。 なぜなら、移籍を規制する明文化されたルールがないから。ご本人も目の当たりにしたことがあり、「育てた側としては心苦しいけれど、移籍したいと考える本人のためを思ったら仕方が無い」と考えてらっしゃるようでした。

また、「マネージャーの仕事」の詳細についてもお聞きしました。 そして、優秀だと考えるマネージャー像についても伺ったところ「色んな人と関わり合う」、「自社のことだけ考えるのではない」ということを挙げられていました。 中でも、「誰もつぶし合うためにやってるわけじゃない」という言葉は印象的でした。プロダクション間に協力関係が働いてるということ、ですよね。

ライバルなのに、協力しあう。これを新しい疑問に結び付けられないかな。

2010年8月10日火曜日

データベース作成・「不思議」を深める

こんにちは、好村です。
今は私たち大学生が悠々自適に楽しむ期間、夏休みです。
井上ゼミはこんな時も研究を欠かしません。^^

私たちは
「インタビューの情報だけに頼るのではなく、数字からも『問い』と『仮説』を立てられたらいいね」
と、インタビューのかたわらでデータベースを構築しはじめました。
6年間に及ぶアニメ作品と主要声優、所属プロダクションの打ち込み。
ここ2週間は朝昼晩、途方もなくExcelと対決する日々が続いています。
初めから声優に詳しかったわけではない私も、声優さんの所属プロダクションや生い立ち、性格、人間関係などを 一人ひとり何度も何度も調べていくうちに大分わかるようになりました。
「夢を持って業界に飛び込んで、一生懸命仕事をしてる。カッコイイ…!」
声優さんのプロ魂を思い知り、愛着がわきました。

そして、打ち込みをしているうちに気になってきていることがあります。
それは、【作品制作に携わる音響制作会社とプロダクションの組み合わせ】です。
「この音響制作会社が携わっている作品には、この声優が多い気がする」
というのが結構あるのです。
「音響制作会社」というのは声優プロダクションにとっての顧客で、アニメへの出演を声優に依頼する会社のことをいいます。アニメ制作会社がアニメの「絵」を担当する会社なら、音響制作会社が「音」を担当している会社だと言えます。
まぁ、詳しい実態はこれから調べないと、ですね。

うーん。それにしても人気声優さんて、1年にこんなにも沢山の役をこなすのか!と感嘆。
そして、あぁ、肩凝った・・・


↓こんな感じで打ち込んでいます。ひとりあたり約500タイトル。
とにかく、横に長ーーーいのです。

2010年7月21日水曜日

続・インタビュー!

こんにちは、圷です。

前回のインタビューで業界関係者についてお話をうかがったところ、いくつかの協会が業界を支えているという話をうかがいました。
そこで、今日はそれらの協会の中で、複数のプロダクションが集まり、声優・音響間のルールを守らせる役割を持つ“声優事業者協議会”という団体へのインタビューを行いました!

実はアポイントメントをとる際に「卒業論文のテーマが声優業界」というお話をしたところ、とても驚かれました。
やはりまだ声優業界を学問的にとらえようとしている人は多くないようですね。

今回は主に協会の役割について伺ったのですが、その他にも業界の成立の歴史や現在の問題点についてもお聞きしました。
声優人口が増えていることも一大事ではあるが、洋画の仕事が減っていたり、新しい媒体ができたり、と活躍するメディアが変わってきていることが注目されているようです。

昨年の紅白歌合戦に声優が出場していらっしゃったけど、本当に活躍の幅が広がっていて、出演規定を更新していくのが大変だとか。

前回のインタビューでも声優人口のデメリットが解消されていないことがわかったし…
新たな問いが思い浮かびません!!

今のところ気になっているのは「移籍」について。またプロダクションにアポとって、「移籍」から問いを導きだしたいところです。



【おまけ】
つい先日、ランチ会議が実現しました!
早稲田大学から徒歩8分ほどのところにある「ツバメカフェ」で
パスタランチとハンバーグランチを注文。
「今後の予定、どうしよっか…」
とおかずをつつきながらの午後。
束の間の楽しみ^^


↓お店のホームページはこちら。
ツバメカフェ(http://www.tsubame.tv/

2010年7月15日木曜日

インタビューの結果は…

こんにちは、圷です。
先日のブログで書いたとおり、アポをとったプロダクションの代表取締役の方とマネージャーの方へインタビューをしてきました!

訪問予定時間の1時間以上前に駅につき、プロダクションの場所を確認した後、近くの喫茶店でコーヒーを飲みながら作戦会議(インタビュー内容、話の切り出し方の確認など)したのですが…
もう、緊張でそれどころではなかったです!前日までにどのような流れでインタビューをするのかを打ち合わせていて良かった…

お約束した時間になり、緊張の汗をかいた手でドアを開けると、床に円を描くように座る若い男女と、中央には椅子に座った男性が私たちを待っていました。
全員の視線を浴びる私たち。何これ怖い。

今回うかがったプロダクションは養成所が併設されていて、どうやら私たちは昼と夜のレッスンの合間にインタビューをさせていただけたようでした。今回は養成所の研修生の前で公開インタビューらしいです。ゼミで何回もインタビューに行ってたけど、こんなの初めて!ただでさえ緊張しているのに、もう震えるほどの緊張!!

今回のインタビューの目的は
①業界構造や業界の知識を得ること 
②人口増加によるデメリットを解決するシステムについてヒントを得ること 
でした。

インタビューの結果でわかったことは、人口増加のデメリットは解消されていないということ。 ベテランと新人では実力が違うので、同じ仕事を取り合うライバルが増えている訳ではないそうですが、番組・作品予算の都合でギャランティーの高いベテランへの仕事依頼が減っているという問題もあるそうです。
また、お話の中で業界についての知識(成立の経緯や主な関係者など)や業界の変化に対する考えを知ることができました。

今回はマネージャー業も兼業している社長からお話を聞けたということもあり、「マネージャー」についての情報も得ました。
今までの私たちが考えていた「マネージャー」は芸能人の付き人といったイメージでしたが、この業界では特定の声優さんについてまわるわけではなく、所属声優みんなの管理をするそうです。主にスケジュールを管理しているのはプロダクションに常駐している「デスク」という人だそうですが、マネージャーは「自社の声優のスケジュールを把握しつつ、営業に出かけたり、台本の準備をしたり、悩んでたらケアもするし、その他にも…とにかく全部やる!」とのこと。

また、芸能界との違いとして「移籍」が挙げられました。
芸能界はプロダクションがタレントを雇う、という関係ですが、声優プロダクションは声優を求める人たちと声優をつなぐ仲介者だそうです。つまり、声優はプロダクションに雇われているのはないということ。この関係性により、声優が「他社の方が仕事がありそう」と思えば、所属するプロダクションを変えることは難しいことではないそうです。

「芸能界は移籍が少ないが声優業界は多い。」この移籍の有無が業界構造に何か影響を与えたりはしてないだろうか…?

2010年7月8日木曜日

プロダクションへアタック

こんにちは。好村です。
今日は声優プロダクションに初めてのアポイントメントをとりました。いわゆる、アポとりです。

まずは、訪問する声優プロダクションの選定です。
図書館で見つけた声優プロダクションの連絡先一覧が載った本を参考に、 二人で連絡するプロダクションを選びました。
3年生の時は全国的な大企業に電話をかけて一蹴されるたび、胸を痛めていたっけな。
大企業だとたくさんの人の都合が関わってくるから手続きが複雑で、断られやすいんですよね。
「従業員が少数なところは、柔軟に対応してくれるかもしれない・・・ 」
そう考えて、比較的事業規模の小さいプロダクションを3社選びました。

アタックをかけるプロダクションを選定したら、次はインタビュー内容の整理。
今回聞きたい内容は「業界構造の把握」といった基礎事項と「声優人口増加が業界にもたらした影響」です。
「声優人口増加が業界にもたらした影響」というのはつまり、
・声優人口が増加すると、仕事の取り合いが起こるはず
・しかし声優人口はますます増加、養成所(=声優になるための訓練所)もどんどん増えている
・養成所を増やしていっても問題ない、なんらかの仕組があるのでは?
という疑問です。

さぁ、どの声優プロダクションの方に何を聞くかが決まったことだし、早速アタック!
アタック方法には電話やメール、手紙などの方法があるけれど、 今回はできるだけ早く訪問したかったのと、メールアドレスがわからなかったことから電話にしました。

返答は・・・

OK」!!!!
洋画の吹き替え業務を中心としている声優プロダクションの、代表取締役の方へインタビューする許可をいただけました! その場では嬉しくてついお礼と日時・場所の確認だけにしてしまったけれど、 後々冷静になってみると・・・
「あ!録音許可をもらうのを忘れた!」
申し出ておかないと、事前にNGが出た場合の記録方法を準備できないし、 当日、話し初めのいい雰囲気づくりが難しい。
言いだせるかなぁ。
うーん、反省。

2010年6月25日金曜日

はじめてのインタビュー

こんにちは、圷です。
先日のブログで“インタビュー”という言葉が出てきましたが、今日、初インタビューに行ってきました!
といっても、私たちには声優プロダクションとのコネクションがあるわけではないので、今回は「コネクションを持ってそうな人」へのインタビューです。

さて、私たちはどのようにインタビュー先を見つけたでしょう。

実は早稲田大学には学生のための素敵なツールがあるんです。その名も「マイルストーン」
「マイルストーン」とは端的に言ってしまえば早大生のための大学情報誌です。この雑誌の中には大量のサークル情報が書かれているのですが、さすがサブカルチャーに強い早稲田大学。「声優」に関するサークルを探したらありました!“早稲田大学アニメ声優会”(以下、声優会と表記します)です!
声優会は早稲田祭で毎年、声優さんをゲストに呼んでイベントをやっている団体なので、コネクションを持っているに違いない!と思い、早速、雑誌に書いてある連絡先に電話して、インタビューの依頼をしてみました。
インタビューに関しては快諾をいただき、今日、お話をうかがってきたのですが…

残念ながら声優会はプロダクションの方とは特別な関わりはないそうです。イベント出演依頼もプロダクションの公式サイトからできるそうです。アニメ業界の人でなくても仕事依頼はできるんですね!
今回のインタビューでは業界で問題になっていること、コネクションに関する情報の収穫はなかったものの、声優はアニメや洋画だけでなくインターネットで様々な人の依頼を受け付けている間口の広い業界だということがわかりました!きっと今後、テレビや映画以外にも声優が活躍するシーンが増えるのでしょう!

しかし、ここでインタビューを許可してくれそうなプロダクションを紹介してもらえればスムーズに研究が進むかと思ったけれど…やっぱり直接プロダクションにインタビューのお願いをするしかなさそうですね。

2010年6月24日木曜日

はじめての研究報告

こんにちは、圷です。
私たちは昨日、ゼミ生や先生、院生の前で研究報告を行って来ました。
報告会では 研究対象に対して面白い・調べたいと思ったこと、研究対象の概要、調査手法、 およその調査スケジュールなどを発表しました。
今回の私たちの発表では、新聞記事で知った“声優人口増加”が鍵になりました。

現在、私たちが特に調べていきたいと思っているのは↓
 ・声優になろうとしている人が6万人!
 ・こんなに声優人口が増加すると、仕事の取り合いが起こるはず
 ・しかし声優人口はますます増加、養成所(=声優になるための訓練所)
もどんどん増えている
 ・養成所を増やしていっても問題ない、なんらかの仕組があるのでは?
という内容です。

さて、実はここにきて情報収集に苦戦中。
どうやら声優業界の研究を経営学として行った前例はないみたいです。なにしろ本が見つからない!出てくるのは「声優になるためには」といった本ばかりなのです。
せめて業界構造(どのような人たちがかかわって成立する業界なのか)を知れる本が見つかると良いのですが…。思うように情報が集まりません。幸先が不安です。
かくなる上はインタビューで探り出すしかない???
私たちが今後、どのように情報収集するのか…乞うご期待!

2010年6月22日火曜日

卒業研究ことはじめ

はじめまして。
井上ゼミ、声優チームの圷と好村です。

ブログを始めることになったので、まずは私たち(チーム、ゼミ)について知ってもらいたいと思います!

Q.チーム結成、きっかけは?
2年間ゼミを通してきて、今回初めて同じチームになった2人。
結成の動機はいたってシンプル。“息が合いそうか”どうかでした。2人とも真面目に取り組むのが好きな方だったので、「この2人ならいけるんじゃないか…?」という直感です。
女子チームとして本領を発揮しようと思います(笑)お茶しながら会議とかしたいね。

Q.井上ゼミでの「卒業研究」のやり方は?
難しいところなのでブログとしてはちょっと面白くないかもしれませんが、大切なので説明します。
井上ゼミでは研究を行う際に
・先に研究対象を設定し、
・情報収集を行い、
・『問い』を見つけ、
・『仮説』を立て、
・仮説通りか『調査』して検証する
というやり方をよくとります。(例外もあります)
ここで言う『問い』とは、“既に存在する論理や理論”と“現実に起こっている現象”の間の矛盾に対する疑問、です。
「この条件ならば通常こうなるはずなのに、なっていないのはなぜ?」
というように、予測と事実が異なっている時に浮かぶ「?」が『問い』です。
そして『仮説』とは、推測される『問い』の答えです。
「こういう原因があって、このような現象が起こっているのではないかなぁ」
というように、“現実に起こっている現象”が発生する因果を推測したものが『仮説』です。
また、井上ゼミは『調査』にインタビューなどの実地調査をよく用います。自ら業界の方や、顧客にお会いして、情報収集や仮説の検証を行います。アポイントメントはいつもうまくいくとは限らず、苦戦することも多々ありますが、それでも自分の足と目と耳で事実を確かめるのはワクワクの連続です。

Q.研究対象を「声優業界」にした経緯は?
 そもそもの理由は圷が「声優」という仕事に大変興味があったからです。アニメが大好きなので(笑)もちろんそれだけの理由で決定したわけではないですよ。
私たちは研究対象を決める時に
①ずっと興味を持てる対象であること
②情報を集めやすいこと(特にインタビューを行える可能性が高いこと)
を判断基準にしました。
 声優と言えば、日本の重大な輸出産業として確立しているアニメーション制作に欠かせない存在です。近年ではアニメーション以外にもラジオやイベント、歌手活動など幅広いメディアで活躍し、ファンを獲得しています。そんな彼らが所属する声優プロダクションが、身近にも、都内に集積していることがわかったのです(既に手に入れたリストでは20社以上が都内)。日本のエンターテイナメント産業の最前線でファンを魅了し、活躍している声優さん。仕事に情熱をかけるプロのプロダクション経営者さんやマネージャーさん。
「現場に飛び込んで、そんな方々にたくさん、そしてじっくり、お話を伺いたい!」

ということで、これから本を探したり、インタビューできそうな会社を探したりして、ゼミでの研究計画発表の準備をしようと思います!