2011年3月30日水曜日

研究概要

私たちは「声優」をテーマに卒業論文を執筆しました。

今日、アニメーション産業の研究では著作権を保有する製作委員会や「絵」の制作を行うアニメ制作会社が注目されてきました。もちろん、これらの企業がアニメーション製作に必要不可欠なのは言うまでもありません。しかし実際にアニメが視聴者の目に触れるまでには「音声」の制作も必要なのです。

そこで私たちは今まで経営学の調査対象としては焦点となってこなかった、音響制作会社や声優プロダクションといった「音声」を担当する企業に焦点を当てました。

声優プロダクション等、業界関係者へのたび重なるインタビューで明らかになった、声優プロダクション間で同業者に仕事をわたす「紹介」という慣行。
この「紹介」をキーワードに、声優業界の成立と発展をビジネスシステムの枠組みで描きました。

また、このブログでは私たちの研究の過程を綴っております。
完成した卒業論文を見ただけではわからない、挫折や周囲の協力について
書かれています。


井上達彦ゼミナール7期生 圷・好村

2011年1月25日火曜日

卒業論文完成!

ついに…

私たちの卒業論文が完成しました!

12月の後半から今日とういう日まで、本と資料とパソコンにまみれっぱなしでした。
今年ばかりは落ち着いて年が越せたものではありませんでしたよ(笑)

年末年始はアウトラインを書く作業にあたりました。
どんな内容を、どの理論を用いて、いかなる順番で説明すれば、魅力的になるか、作戦を練る作業です。(箇条書きにして、この段階からかなり詳しく書く必要がありました)

その後、1月の2週目頭から執筆を開始しました。
そして、最終的には「声優プロダクションが顧客である音響制作会社に対して他社の声優でも紹介する」という現象を「事業システム」の理論を用いて書き上げたのでした。
(詳細は完成版をご覧ください^^
この形に固まるまでには、ゼミ生同士でのワードのコメント機能を使った細かいチェックや、院生との理論や構成に関する相談、先生とのメールや対面でのアドバイスなど、周りの方々の協力が欠かせませんでした。

つくづく思うのですが、今回は他のチームとの情報共有によって助けられました。
先生や院生を含むゼミのメンバー皆が、どのチームにどんなアドバイスをしたか、メーリングリストを使って共有したのです。
これはとても勉強になりました。

そして、一緒に作り上げていっている感じがたまらなく楽しかった。
私たちが困っていたら別の誰かが力を貸してくれたり、
自分たちのアドバイスが誰かの作品を良くしたり。
とめどない新着メールの嵐(一日何十通も受信するのです)から、このゼミの一体感を感じられました。


そんなこんなで出来上がった私たちの卒業論文。
そもそも、声優業界を経営学の視点で研究すること自体、前例なし。
寄り道して、引き返して、途中で迷って、八方塞がりになることもありました。
そんな時、周囲の方々の協力があったからこそ、ここまでたどり着けました。

インタビューに応えてくださった皆様(お会いできて本当に良かった!)
業界の方へ会わせてくださった皆様(ご協力なしでは成し得ませんでした)
外部の目線からアドバイスをくださった山下先生(大変勉強になりました)
アルバイトのシフトを変わってくれた皆様(お世話になりました)
見守ってくれた友達や家族(支えられました)
そして、
井上先生、院生の方々、先輩・後輩・同期の皆様に
本当に心から、感謝申し上げます。


井上達彦ゼミナール声優研究チーム
圷 好村
20111

2010年12月17日金曜日

先生との相談

こんにちは。好村です。
12/17は論文化に向けた先生との相談日でした。
他にもたくさん先生に見てもらいたいチームがいる中、
都合してくれたゼミ生に感謝です。

さて、今回お話してきたのは方向性の決定です。
(他のチームは方向性くらいは決まっているみたい。焦ります・・・)

迷っている方向性は2つ。
①音響制作会社も持っているプロダクションとそうでないプロダクションのパフォーマンスの違いとその原因を研究する
②なぜ紹介が行われるのか、紹介によって業界が受けるメリットはなにかを研究する
です。
①は確かに、音響制作会社さんからのお話を聞いて「おもしろそう!」と期待が高まっていました。けれど、夏に作った声優の作品出演状況をまとめたデータベースからでは作品のパフォーマンス(売上、評価、影響力など)がわからない。書籍からもインターネットからもデータは得られない。せっかく長い時間かけてつくったデータベースだけど、使わないことを選びました。
長かった打ち込みの時間が走馬灯のように目の前をよぎります・・・・・・(溜息)

ここでくじけてはいけません!考えるべきは、前進!
そう、私たちがするべきは
②「なぜ紹介が行われるのか、紹介によって業界が受けるメリットはなにか」
これを明らかにすることです。
他に同業他社と協力して業界全体にメリットを与えている研究は無いものか、先行研究を探しています。
先行研究で使われている理論にあてはめたとき、私たちの研究から新しいことが言えないか。読んでは考え、読んでは考えの繰り返しです。
そういえば、10月ごろに先生から紹介を受けた「金型産業の仲間型取引ネットワークの研究」。あれって、今使えないかな。そうしたら、サービス業の産業集積の研究として書けるかもしれない。

それでは!これから二人で図書館へ行ってきます!

2010年11月26日金曜日

外部の目線

こんにちは。好村です。
今日は青山学院大学の山下先生に研究を見ていただきました。
山下先生は井上先生と同じく経営組織論を研究していらっしゃる方です。
映画産業に詳しく、優れた作品を生むためにプロデューサーや制作者等がいかに結びつきながら関わっているかなどを研究してらっしゃいます。
声優業界も映画産業と同じコンテンツ産業ということで似通ったところがあるので、専門的なアドバイスを頂きたいと思い、見ていただきました。

結果は・・・
不完全燃焼。・・・悔しいです。

だって、発表の途中で「ストップ」が入ったんですよ。
「このままの発表でいいの?」って。
息が詰まりました。

失敗の原因は発表の最初にどこを見てほしくて、どういったフィードバックがほしいかを示さなかったこと。いきなりわかったことを発表し始めては、聞き手は何をすればいいか分からない。
振り返ってみれば、そもそも「どんなフィードバックがほしいのか」をわかっていなかったな。

実のところ、発表内容には「迷い」がありました。
近頃焦点になって来ていた(井上ゼミの研究室で注目されている分野だったので)
「声優プロダクションは担当範囲の違いによってパフォーマンスに違いがあるのか」
という疑問。
今回はこの疑問には深く触れず、
「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」
という内容を中心に発表しました。
一つ目の理由は、まず前者にする場合「パフォーマンスの違い」が明確に示せなかったから。つまりデータ不足。作品の売上やランキング等のデータがそろわなかったり、それらの信ぴょう性が疑問だったからです。
二つ目の理由は、後者は、進捗報告会でのゼミ生の反応がよかった内容だったから。
でもこれって、問いが良かっただけで、仮説はそうではなかったんですよね。今思えば。

調査スタイルとしてフィールドワークを積極的に用いる山下先生からは、インタビューでの質問の仕方を、 フィードバックの仕方からうかがい知ることができました。
質問者と発表者の間で問答を繰り返しながら、真相を探っていく。次々と質問を繰り返しながら、時々鋭く具体的な質問をなさっていたのが印象的でした。

反省は今後に活かして、今できることをやりきろうと思います!

※フィールドワークとは
研究対象の現場に赴き、インタビューやアンケート採取、資料収集などを通して調査するスタイルのこと。井上ゼミもおなじみの調査手法です。


2010年11月20日土曜日

イベント参戦!

こんにちは、圷です。

先輩の知人に声優さんと親しい人がいると発覚。どうにかして 声優さんとコンタクトとれないかお願いしてみたら
「インタビューとなると、事務所通して、お金発生することになってしまうかも。でも会わせることならできるかも」と言っていただけて

なんと今日、 その声優さんが出演するイベントを見学させていただきました !
そしてなんとなんと、イベント終了後、楽屋にお邪魔させていただきました!! 舞台裏!

結局、インタビューさせてはいただけなかったものの「いい論文書いてね!」と激励していただきました!本当にこの研究をやっていて良かった。

2010年11月5日金曜日

インタビュー対象の拡大

こんにちは。好村です。
今日は音響制作会社にインタビューを行ってきました。

その経緯をお話しますね。
今まで私たちは声優プロダクションを中心に調査してきていました。
そこで、客観的な視点もほしいと思い、その顧客に当たる音響制作会社にも伺ったというわけです。
前回の大手プロダクションへのインタビューで特に興味がわいた
・「担当範囲」のお話
(どこまでが自社内の仕事でどこからを社外に委託するか)
・プロダクション同士で声優を推薦しあうという「紹介」のお話
これらのことを音響制作会社の方はどう考えているのでしょう。

音響制作会社へのアポとりは今までより時間がかかりました。
声優プロダクション同様にメールや電話でアポをとるも、答えていただけず。そもそも会社の方にとって私たちへの協力はまさにボランティア。繁忙期なんて相手にできなくて当然です。(クリスマス特番制作などで忙しい時期のようでした)
とある会社から「そういうのは音声連に」というアドバイスをいただけたので、音声連(=音声事業者連盟)という業界の運営を行う組織に問い合わせしました。そして、音声連の方に仲介をしていただいて、インタビューに応えてくださる方からの返答を待つことになりました。

「仲介はうまくいっているのかな。交渉中かな。これでダメだったら次、どうしよう。」

ちょっとした期間が、心許なく、不安でした。
そしてついに1社、インタビューを受けて下さる方が見つかりました。
(音声連のN様、お答えくださったN様、本当にありがとうございます!)
晴れて実現した今日のインタビューでお聞きしたのは
・担当範囲が異なる声優プロダクション間でパフォーマンス(業績や影響力など)の違いはあるのか
・音響制作の仕事の詳細
・どのような声優さん、プロダクションさんと仕事がしやすいか、など
今回伺ったのは声優プロダクションと関連会社の関係にある音響制作会社さんでした。
音響制作会社とプロダクションが関連会社であることのメリットは、関連プロダクションの声優を起用した場合、「予算が浮く」ことと、「スケジュールが組みやすい」ことらしいです。
興味がわいたのは、「それでも関連プロダクションの声優ばかりを使わない」という点。
なぜでしょう。うーん、気になるところです。


【おまけ】
研究づくめの私たちですが、
インタビューの際にはお土産を買うことをささやかな楽しみにしています。
あるときは早稲田名物「早稲田クッキー」
あるときは「いちごチーズケーキ」
あるときは坂角の「海老せんべい」
お土産ショップやデパ地下をウロウロ…
(せっかくお時間を割いてくださる方々へのお礼として大切ですもんね)

2010年10月29日金曜日

大手プロダクションに突撃!

こんにちは、圷です。
老舗プロダクションへのインタビューが実現しました!嬉しい!
私の大好きな声優さんが所属する事務所です。

インタビューの中で、実際に他プロダクションの声優の声質などを把握して、その知識をキャスティングに活かしていることが確認できました。
あと、自社がキャスティングするのに、「オーディションの手配、スケジュールをAプロさんだったり、Bプロさんだったりに聞いて調整して」と、自社の声優を使わないことが多々あることも!

しかし、このプロダクションは音響部門も持っており、声優プロダクションとしては異色。キャスティング権を持てるのは、音響部門を持っているからではないか?と思ったり。

音響制作会社とプロダクションの関係性や自社・他社の担当範囲(プロダクション業だけなのか、音響もやるのか)、というのが今回のポイントでしょうか。
自社でどの仕事を担当し、どの仕事を他社に委託するか、事業の担当範囲の違いによってプロダクションのパフォーマンス(業績や他社への影響力など)が異なるとしたら…

すごくおもしろい!

10/5にゼミ内で発表した「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」というポイントもおもしろいけれど、担当範囲の違いの方が今研究室内で行われている研究に近いし、興味深いかも。

ちなみにインタビュー後、事務所を出るときに大好きな声優さんを発見!!インタビューさせていただいた執行役員の方が私たちを紹介してくださって、なんと、お話させていただきました!!
なんか、もう、この研究やってて本当に、本当に良かった!!