2010年11月26日金曜日

外部の目線

こんにちは。好村です。
今日は青山学院大学の山下先生に研究を見ていただきました。
山下先生は井上先生と同じく経営組織論を研究していらっしゃる方です。
映画産業に詳しく、優れた作品を生むためにプロデューサーや制作者等がいかに結びつきながら関わっているかなどを研究してらっしゃいます。
声優業界も映画産業と同じコンテンツ産業ということで似通ったところがあるので、専門的なアドバイスを頂きたいと思い、見ていただきました。

結果は・・・
不完全燃焼。・・・悔しいです。

だって、発表の途中で「ストップ」が入ったんですよ。
「このままの発表でいいの?」って。
息が詰まりました。

失敗の原因は発表の最初にどこを見てほしくて、どういったフィードバックがほしいかを示さなかったこと。いきなりわかったことを発表し始めては、聞き手は何をすればいいか分からない。
振り返ってみれば、そもそも「どんなフィードバックがほしいのか」をわかっていなかったな。

実のところ、発表内容には「迷い」がありました。
近頃焦点になって来ていた(井上ゼミの研究室で注目されている分野だったので)
「声優プロダクションは担当範囲の違いによってパフォーマンスに違いがあるのか」
という疑問。
今回はこの疑問には深く触れず、
「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」
という内容を中心に発表しました。
一つ目の理由は、まず前者にする場合「パフォーマンスの違い」が明確に示せなかったから。つまりデータ不足。作品の売上やランキング等のデータがそろわなかったり、それらの信ぴょう性が疑問だったからです。
二つ目の理由は、後者は、進捗報告会でのゼミ生の反応がよかった内容だったから。
でもこれって、問いが良かっただけで、仮説はそうではなかったんですよね。今思えば。

調査スタイルとしてフィールドワークを積極的に用いる山下先生からは、インタビューでの質問の仕方を、 フィードバックの仕方からうかがい知ることができました。
質問者と発表者の間で問答を繰り返しながら、真相を探っていく。次々と質問を繰り返しながら、時々鋭く具体的な質問をなさっていたのが印象的でした。

反省は今後に活かして、今できることをやりきろうと思います!

※フィールドワークとは
研究対象の現場に赴き、インタビューやアンケート採取、資料収集などを通して調査するスタイルのこと。井上ゼミもおなじみの調査手法です。


2010年11月20日土曜日

イベント参戦!

こんにちは、圷です。

先輩の知人に声優さんと親しい人がいると発覚。どうにかして 声優さんとコンタクトとれないかお願いしてみたら
「インタビューとなると、事務所通して、お金発生することになってしまうかも。でも会わせることならできるかも」と言っていただけて

なんと今日、 その声優さんが出演するイベントを見学させていただきました !
そしてなんとなんと、イベント終了後、楽屋にお邪魔させていただきました!! 舞台裏!

結局、インタビューさせてはいただけなかったものの「いい論文書いてね!」と激励していただきました!本当にこの研究をやっていて良かった。

2010年11月5日金曜日

インタビュー対象の拡大

こんにちは。好村です。
今日は音響制作会社にインタビューを行ってきました。

その経緯をお話しますね。
今まで私たちは声優プロダクションを中心に調査してきていました。
そこで、客観的な視点もほしいと思い、その顧客に当たる音響制作会社にも伺ったというわけです。
前回の大手プロダクションへのインタビューで特に興味がわいた
・「担当範囲」のお話
(どこまでが自社内の仕事でどこからを社外に委託するか)
・プロダクション同士で声優を推薦しあうという「紹介」のお話
これらのことを音響制作会社の方はどう考えているのでしょう。

音響制作会社へのアポとりは今までより時間がかかりました。
声優プロダクション同様にメールや電話でアポをとるも、答えていただけず。そもそも会社の方にとって私たちへの協力はまさにボランティア。繁忙期なんて相手にできなくて当然です。(クリスマス特番制作などで忙しい時期のようでした)
とある会社から「そういうのは音声連に」というアドバイスをいただけたので、音声連(=音声事業者連盟)という業界の運営を行う組織に問い合わせしました。そして、音声連の方に仲介をしていただいて、インタビューに応えてくださる方からの返答を待つことになりました。

「仲介はうまくいっているのかな。交渉中かな。これでダメだったら次、どうしよう。」

ちょっとした期間が、心許なく、不安でした。
そしてついに1社、インタビューを受けて下さる方が見つかりました。
(音声連のN様、お答えくださったN様、本当にありがとうございます!)
晴れて実現した今日のインタビューでお聞きしたのは
・担当範囲が異なる声優プロダクション間でパフォーマンス(業績や影響力など)の違いはあるのか
・音響制作の仕事の詳細
・どのような声優さん、プロダクションさんと仕事がしやすいか、など
今回伺ったのは声優プロダクションと関連会社の関係にある音響制作会社さんでした。
音響制作会社とプロダクションが関連会社であることのメリットは、関連プロダクションの声優を起用した場合、「予算が浮く」ことと、「スケジュールが組みやすい」ことらしいです。
興味がわいたのは、「それでも関連プロダクションの声優ばかりを使わない」という点。
なぜでしょう。うーん、気になるところです。


【おまけ】
研究づくめの私たちですが、
インタビューの際にはお土産を買うことをささやかな楽しみにしています。
あるときは早稲田名物「早稲田クッキー」
あるときは「いちごチーズケーキ」
あるときは坂角の「海老せんべい」
お土産ショップやデパ地下をウロウロ…
(せっかくお時間を割いてくださる方々へのお礼として大切ですもんね)

2010年10月29日金曜日

大手プロダクションに突撃!

こんにちは、圷です。
老舗プロダクションへのインタビューが実現しました!嬉しい!
私の大好きな声優さんが所属する事務所です。

インタビューの中で、実際に他プロダクションの声優の声質などを把握して、その知識をキャスティングに活かしていることが確認できました。
あと、自社がキャスティングするのに、「オーディションの手配、スケジュールをAプロさんだったり、Bプロさんだったりに聞いて調整して」と、自社の声優を使わないことが多々あることも!

しかし、このプロダクションは音響部門も持っており、声優プロダクションとしては異色。キャスティング権を持てるのは、音響部門を持っているからではないか?と思ったり。

音響制作会社とプロダクションの関係性や自社・他社の担当範囲(プロダクション業だけなのか、音響もやるのか)、というのが今回のポイントでしょうか。
自社でどの仕事を担当し、どの仕事を他社に委託するか、事業の担当範囲の違いによってプロダクションのパフォーマンス(業績や他社への影響力など)が異なるとしたら…

すごくおもしろい!

10/5にゼミ内で発表した「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」というポイントもおもしろいけれど、担当範囲の違いの方が今研究室内で行われている研究に近いし、興味深いかも。

ちなみにインタビュー後、事務所を出るときに大好きな声優さんを発見!!インタビューさせていただいた執行役員の方が私たちを紹介してくださって、なんと、お話させていただきました!!
なんか、もう、この研究やってて本当に、本当に良かった!!

2010年10月25日月曜日

進捗報告

こんにちは!好村です。
今日は定例ゼミで、研究の進捗報告を行ってきました。
前回からうってかわって、気分は上々です!(笑)

前回、私たちは声優事業者協議会の方からのメールを受け、
問い「なぜ声優業界では移籍を規制が(芸能界と比べて)厳しくないのか」
仮説「“声優の移籍”が業界全体にとってプラスに働いているからではないか」
という問い・仮説を白紙に戻しました。

そして、他に興味深い点がないかを過去集めた情報から探し回りました。
・インタビューでひっかかった所を思い出す。
・最初に手に入れた業界本を見返す。
こういうことをしながらウンウン考えました。

そこで、以前インタビューで声優プロダクションの代表取締役兼マネージャーの方が仰っていた「協力関係」という言葉を、ふと思い出したのです。
そういえば最初にインタビューに伺ったプロダクションの方も「自社の声優があいていないとき、他の人を推薦できることもあるし」と言ったように、仕事を紹介するとか言っていたような
さらに、よく思い出してみれば最初に読んだ業界本にはマネージャーは他社の声優も把握するというようなことが書かれていました。

これって、妙ではないですか?
だって、相手は同業他社、ビジネス上のライバルです。 協力するからにはなにか理由があるはず。

私たち、ひらめきました。
新しい『問い』と『仮説』です!
問い「なぜ声優プロダクションはライバル他社の声優も紹介するのか」
仮説「ライバル他社の声優でも紹介を行う声優プロダクションは音響制作会社から
“自社声優に限らず多くの声優を紹介してくれるプロダクション”として信頼され、
結果多く仕事を任されるようになることを期待しているから」

『仮説』については穴があるかもしれないけれど、ゼミ生の反応は良好でした(やった!)
どうやら『問い』がよかったみたい。
この調子!

【おまけ】
↓今回お世話になった声優業界について経営者の視点で描かれた書籍
 『声優白書』(松田咲實 オークラ出版)

 業界全体のことやプロダクション設立までの経緯などに加え
 マネージャー同士の会談も充実。
 読み物としてもおもしろかったです。

2010年10月18日月曜日

仮説検証

こんにちは。前回に引き続き好村です。

実はさきほど、
「本当にプロダクションは声優の移籍によってネットワークを構築・情報を入手できているのか」
「本当に“声優の移籍”は業界全体や各プロダクションにプラスに働いているのか」
これらの新しい仮説を確かめようと声優事業者協議会の方にメールを送信し、その返信を受け取りました。

そこには
「声優の移籍はプロダクションにとって身がちぎれるくらいにつらい事」
というような内容が。

メールをくださった声優事業者協議会の方、ご本人もプロダクションを経営してらっしゃるので この感覚は当事者のもの、ということ。本当に“声優の移籍”によって利益を被っているなら、 もっと前向きな返答であるはずですよね。
どうやら移籍は良い影響を生んでいないよう・・・
そもそも、この返答の様子からして、 これ以上移籍について深くインタビューするのが難しいことが分かりました。 これ以上この方向で研究を進めるのは厳しそうです。

うーん。新しい研究の焦点を見つけないと・・・。

2010年9月5日日曜日

仮説の構築@夏合宿

こんにちは。好村です。
本日は夏合宿でした。

今までのインタビュー内容や声優さんの作品出演状況をまとめたデータから分かったことをまとめ、先生に相談しに伺いました。
そしてついに、研究に光が射したのです!

相談では「移籍」が焦点に。
どうやら似たような現象、つまり企業間の移籍を研究した文献が存在する様なのです。

具体的には以下のような研究です。
専門的な研究者が企業間を移籍すると、業界内のネットワークが構築されます。すると、業界内で情報や技術の伝播が起こります。伝播した情報や技術はイノベーションを引き起こすので、業界全体にとって(もちろん、移籍された企業にとっても)プラスに働く、というのです。
「一般的にマイナスの印象がある移籍が、かえって業界全体にも各プロダクションにもプラスに働いているのではないか」

先の専門的な研究者の移籍に重ね合わせて考えると、専門的な研究者が声優、企業が声優プロダクションにあたります。声優が声優プロダクション間を移籍すると、声優プロダクションは「昔うちにいたあの声優」という感覚でネットワークを構築できる、と。 そして、業界の情報が手に入りやすくなるのではないでしょうか。そのように情報が巡ることで、なんらかのパフォーマンス(業界内の売り上げなど)に良い影響を与え、「声優の移籍」が業界全体にプラスに働いているのでは・・・?

このことを新しい問いにする場合、明確にしなくてはならないのが
「本当にプロダクションは声優の移籍によってネットワークを構築・情報を入手できているのか」
「本当に“声優の移籍”は業界全体や各プロダクションにプラスに働いているのか」
といった点ですね。

先行研究になりそうな文献の存在が心強いです。
このままうまくいくといいな。


【おまけ】
今年の夏合宿は女神湖のすぐそばのホテルで行われました。
部屋は綺麗だし、ご飯は美味しいし、会議室も充実していて最高でした。
↑女神湖
↑ホテルのディナー。コースでした。
毎年井上ゼミは宿泊施設にこだわります。
発表に必要なプロジェクターや電源、電波などの設備も超重要。
合宿担当者になった後輩たちが研究の傍ら、駆け回ってくれました。
感謝!